授業

2024.4.10

交流プロジェクトで「融合」体験

芸術学部インタラクティブメディア学科メディアデザイン研究室が、韓国の成均館(ソンギュンガン)大学と交流

芸術学部インタラクティブメディア学科の近藤テツ准教授は、メディアデザイン研究室の授業の一環として、かねてより、韓国?成均館(ソンギュンガン)大学との交流プロジェクトを実施しています。
近藤准教授、成均館大学芸術学部デザイン学科のJoon Seo Lee教授、工学部サービスデザイン融合学科のSul Sanghun教授、参加した学生2名に話を聞きました。

「融合」を体験する日韓交流プロジェクト

左から:Sul Sanghun教授、Joon Seo Lee教授、近藤テツ准教授

このプロジェクトのテーマは『融合』です。その意図を、Joon Seo Lee教授はこう説明します。「実社会では、様々な人とコミュニケーションをとり、色々なアイデアを受け入れながら、課題解決していかなければなりません。それを、日本と韓国の学生たちに疑似体験してもらおうと、近藤准教授、Sul Sanghun教授と共に、企画?実施しています」。

近藤准教授とJoon Seo Lee教授は、ニューヨーク大学時代の友人。当時、お二人も同様のプロジェクトを経験しており、それを今、教育者の立場から学生たちに還元しているのだそうです。Sul Sanghun教授も、当初からこのプロジェクトに携わり、日韓の学生たちの融合体験を牽引しています。

グループワークで「ペットのおもちゃ」を企画

5回目となる今回の交流プロジェクトは、近藤ゼミの学生12名と、成均館现在哪个app能买足彩は様々な学部専攻の学生12名が参加し、2023年12月から2024年1月上旬にかけて行われました。学生たちに与えられたミッションは、「ペットのおもちゃ」の企画です。日本人3名と韓国人3名の混合班を4班つくり、1月11日のプレゼンテーションをゴールに、1ヶ月間のグループワークを行いました。学生たちは、メッセージアプリとオンラインミーティングアプリを活用し、英語を公用語に翻訳ツールも駆使しながらやりとりしたそうです。

プレゼン前日の1月10日、韓国人学生たちが来日し、中野キャンパスで、翌日のプレゼンに向けての準備と最終調整が行われました。メンバー全員がリアルに顔を会わせたのはこの日が初めてということで、最初はぎこちない空気も漂っていましたが、次第に打ち解け、時間を忘れて真剣に話し合いをしている姿が見られました。

グローバルコミュニケーションが視野を広げる

「このプロジェクトの意義は、成果よりもプロセスと達成にあります」と近藤准教授。Joon Seo Lee教授も、「異なるバックグラウンドを持つ学生たちが、いかに融合し、ミッションを達成させるか、その課程で起こることが良い学びと経験になり、広い視野を持つきっかけになると考えています」と話します。

参加した近藤ゼミの3年生、大阪響さん、成田有駿さんに感想を伺うと、「日韓のペット事情を調査し、共通点や相違点を見つけながら企画を進めたのですが、自分たちの当たり前が崩れる場面が多く、驚きの連続でした。言葉の壁やコミュニケーションの難しさを感じることもありましたが、多少、コツもつかめたように思います。これを機に、英語をもっと勉強したいと思いました」(大阪さん)。

「正直、初めはイメージがわかず、あまり乗り気ではなかったのですが、結果的には想像以上に面白く、濃厚な1ヶ月となりました。日頃学んでいるプログラミングを全く使わない作品作りは新鮮でしたし、コミュニケーションに重要なのはパッションだということも学びました。貴重な体験をさせてもらったと思っています。」(成田さん)と話してくれました。

「このプロジェクトが、学生たちの将来に活きるかどうかはわかりません」と近藤准教授。「それでも私は、日本の多くの学生に、こうしたグローバルで雑多な融合体験を味わってもらいたいと考えています」と、学生たちを静かに見守りながら思いを語りました。

※所属?職名等は取材時のものです。

インタラクティブメディア学科

まだまだ進化する双方向メディアを学び、次代を拓く人材を目指して。

本学科の卒業生がエンターテインメントやアート、ITなど、あらゆる産業界で活躍できるのは“双方向性を備えた”インタラクティブメディアを習得しているから。学ぶ領域は非常に広く、時代のニーズを捉えた幅広いカリキュラムを用意しています。年次が上がるごとに、自分の目標とする領域を専門研究し、次代のメディアを担う人材を育成しています。