公開講座特別企画 「青春の輝き 日活映画の100年」 [10月01日(月)~11月26日(月)]
日本活動写真株式会社(日活)は、1912年9月10日、横田商会、吉沢商店、福宝堂、エム?パテー商会の4社が合弁して創立された映画会社です。創成期には、最初の映画スター尾上松之助の時代劇で知られましたが、戦時下の1942年には、映画統制によって製作部門が大映(大日本映画製作会社)に吸収されました。戦後の1954年、調布に新しい撮影所を開設し、石原裕次郎や小林旭らの戦後派スターの時代を切り開きました。映画産業の斜陽化に伴い、1971年からロマンポルノ路線へと転じ、他社が製作を縮小する中で、1988年までプログラム?ピクチャーの製作に励みました。しかし、1993年には会社更生法の適用を申請。現在は筆頭株主の日本テレビなどの傘下のもと、新たな事業構築を目指しています。
一方、1923年に創立された小西写真専門学校を前身とする東京工芸现在哪个app能买足彩は、『太陽の季節』(1956)などのスティール写真を担当し、後に映画監督となった斎藤耕一を輩出しています。1994年の芸術学部設立時には、映像学科に日活出身の3教授(樋口頴一、遠藤三郎、戸崎春雄)を擁し、日活の伝統を受け継ぎながら、映画?映像教育を開始しました。日活創立100周年に当たる本年、日活ゆかりの映画人を招聘し、日活映画の歴史を振り返る講座を開催します。
会期 | 2012年10月1日(月) ~ 2012年11月19日(月) 全6回 月曜17:00 ~ 18:30 |
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会場 | 東京工芸大学中野キャンパス 1号館1204教室 地下鉄丸ノ内線/大江戸線 中野坂上駅下車 1番出口?徒歩約7分 |
参加料 | 無料 |
主催 | 東京工芸大学芸術学部 |
協力 | 日活(株) |
申込方法 | 参加ご希望回?住所?氏名?年齢?電話番号をご記入のうえ、メール()でお申し込みいただき、当日直接会場へお越しください。お申し込み受理の返信はいたしませんので予めご了承ください。 |
第1回(10月1日):「日活の誕生とサイレントの時代」
講師:上田学(本学芸術学部非常勤講師)
百年前、日活という映画会社は、いかなる経緯で誕生したのか。また現在とは異なる時代に、どのような映画が製作されたのか。東京と京都に建設された、それぞれの撮影所の地域的な特色とあわせて解説する。
第2回(10月15日):「トーキーの到来と日活時代劇」
講師:上田学(本学芸術学部非常勤講師)
1930年代に進んだ日本映画のトーキー(発声)化は、日活にどのような影響を与え、その発展を促したのか。日活の時代劇映画が、スターたちとともに輝きを放った時代状況とあわせて、その意義を考えてみたい。
第3回(10月22日):「戦後の製作再開と無国籍アクションの時代」
講師:西村安弘(本学芸術学部教授)
戦時中の映画統制で製作部門を大映に吸収された日活は、戦後の1954年にようやく製作を再開させる。五社協定の包囲網の中、日活は石原裕次郎をスターダムに押し上げ、いかにして無国籍アクション路線で活路を見出したのか。
第4回(11月5日):「黄金時代の名作より 『幕末太陽傳』(1957)と『赤い殺意』(1966)」
講師:西村安弘(本学芸術学部教授)
ゲスト講師:遠藤三郎(監督、本学名誉教授)
戦後、製作を再開した日活は多くの娯楽作品とともに、作家性のある優れた名作も提供した。今回は、川島雄三と今村昌平の代表作2本を採り上げ、両作に助監督として参加した遠藤三郎氏をお招きして、その創作の秘密を探っていく。
第5回(11月12日):「ロマンポルノの時代」
講師:児玉高志(本学映像学科教授、『ザッツ?ロマンポルノ』監督)
ゲスト講師:岡田裕(元日活プロデューサー、現アルゴ?ピクチャーズ代表)
1971年、経営不振に陥った日活は、半年間の製作中止を経て、起死回生をはかって<日活ロマンポルノ>路線をスタートさせた。プロデューサーとして<日活ロマンポルノ>に関わってこられた岡田裕氏に、児玉高志(1975年日活入社)がお話しを伺う。 (※この回の受講は、18歳以上の方に限定。)
第6回(11月19日):「新たなる世紀への飛躍」
講師:高山隆一(本学芸術学部准教授)
ゲスト講師:日活関係者
シネコンやデジタル等、21世紀において映画を取り巻く環境は、急激な変容を遂げつつある。今年100周年を迎えた日活が、歴史の中で培った「映画の力」を、産業としてのみならず文化として、いかにして継続、発展させていくかを、対談形式で明らかにする。
東京工芸大学芸術学部旧本館は、中野キャンパス整備計画により、リニューアルされることとなった。旧本館でロケーション撮影された日活映画『十八歳、海へ』を上映し、ありし日の旧1号館の雄姿を偲ぶ。
日時 | 11月26日 16:30開場 17:00開演 |
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会場 | 中野キャンパス芸術情報館メインホール 入場無料(先着順) |
上映作品 | 『十八歳、海へ』 1979年 日活映画 ※デジタル上映 監督:藤田敏八 原作:中上健次 出演:森下愛子、永島敏行、島村佳江、小林薫、他 |