特集

2025.2.6

有志で集まった学生たちが70年前の白黒写真をカラー再現および動画化

神奈川県厚木市は、2025年2月1日に市制70周年を迎えました。
本学は、厚木市にキャンパスを構え、画像?情報技術を専門とする学科を持つ大学として、厚木市の過去の白黒写真をカラー再現および動画化する事業に協力しました。



ミッションⅠ「白黒写真のカラー再現」

企画に協力した工学部有志の学生たちと森山教授と久原教授

 本プロジェクトに参加したのは、工学部建築学系建築コース4年の赤木凌さん、工学系情報コース3年の人見侑輝さんと屋藤翔麻さん、现在哪个app能买足彩芸術学研究科博士前期1年齋藤達也さんの4名です。また、工学部の森山剛教授と芸術学部の久原泰雄教授も協力しています。
 最初に手がけたのは、昭和30年代から40年代にかけて撮影された本厚木駅周辺の白黒写真をカラー写真として再現するというミッションでした。作業を担当したのは工学部の3名。厚木市から依頼を受けた計21枚の白黒写真を、ディープラーニングなどのAI技術を駆使し、最後は人の手で微調整して、当時の雰囲気さながらにカラー再現しました。
 再現された写真21点は、「厚木市政70周年記念サイト」の「あつぎの街?写真館」で見ることができます。
 https://www.city.atsugi.kanagawa.jp/70th_site/43391.html

ミッションⅡ「カラー再現した写真の動画化」

 続いてのミッションは、カラー再現した昭和40年代の本厚木駅北口の写真に写っている車や人を動かし、数秒間の動画にするというもの。
 こちらは、芸術学研究科の齋藤さんが指揮をとりました。これまでの学びや研究で積み上げてきた知見を基に、複数の生成AIを掛け合わせて使用しながら作業に挑むも、なかなか思いどおりにならず苦戦の連続。最終的には、動かしたい車や人を1つ1つ手で切り抜き、生成AIで動画化、背景画像に合成するという、アナログを織り交ぜた制作手法にたどり着きました。

ミッションⅢ「昔の写真に写っているその場所に今行ってみた」動画制作

 最後のミッションは、本厚木駅周辺の街の様子を昔の写真と現在の姿で比較する動画の制作です。担当したのは、工学部の赤木さん、人見さん、屋藤さん、さらに建築コース4年の関口晴香さんも加わりました。写真の場所に足を運び、同じアングルで動画を撮影して、街の変化や発展の様子を紹介しています。

 厚木市政70周年記念サイト:https://www.city.atsugi.kanagawa.jp/70th_site/index.html

プロジェクト参加を振り返って

学生たちに、本プロジェクトへの思いや感想をうかがいました。
人見さん:「白黒写真のカラー再現を無事に終えた時に、達成感を味わうことができました。動画化の作業は、なかなかうまくいかず大変でした」
屋藤さん:「来年ならもっと簡単にできるかもしれないけれど、1年前にはできなかった、そんな、今だからできることに挑戦できたと感じています」
赤木さん:「他学科や他コースの学生と関わる良い機会となりました。本プロジェクトで得た知識や技術をゼミに持ち帰り、研究に生かしたいです」(赤木さん)
齋藤さん:「写真の動画化は想像以上に大変な作業となりましたが、人からの依頼の下で何かを制作するという機会は普段あまりないので、新たな挑戦、経験となりました」

※所属?職名等は取材時のものです。